Kitです。

近い将来、AIに仕事を奪われるとされる職業がいくつか挙げられていますが、私自身、アート界はそういった外的思考に干渉されることなく、人類が存続する限り発展し続けていくものと確信しています。

以前、試験的に制作された「AIが作った絵画」というものを目にしたことがあります。第一印象としては「ただの図形、模様」としか思えず、そこから伝わってくるものは何もありませんでした。(個人の感想です)

そもそもアート創作に必要なイメージ自体、個性、経験、情熱など、いわゆる人の営みが基となっていることが大半で、AIが得意とする定式アルゴリズムから生み出されるのは、あくまでも集積データから算出された応用表現であり、感情と結びつきの強い”熱”(情熱をはじめとする原動力)というものがなくては、アートが内包するメッセージを伝えることは難しいのではないでしょうか。少なくとも、ペンを取るアーティストに共通して言えるのは、皆意識はせずともストロークひとつひとつにも感情は籠っているはずで、それらが組み合わさり最終的に一つの作品を作り上げていると思います。仮に時間や手間の短縮を理由に、その一端をAIに任せるという行為自体、伝えたいメッセージの一節を失っているに等しいと言えないでしょうか。

このまま時代が続くのであれば、おそらく想像を超える発展した未来が訪れることでしょう。働き方、生活、価値観、すべてが新機軸のものになっているかもしれません。人としてある限り、人が創り出す”生きた表現”を普遍的な価値として、文明に彩り添え続けていくことこそが、これからのアーティストに求められる役割なのではないかと思います。

柄にもなく、とても大きな事を考えてみたKitでした。