Kitです。

「尊敬するアーティストは?」と問われたら、私は迷わず「アニメーター/イラストレーターの湖川友謙氏」と言います。

幼い頃の楽しみといえば友達と外で遊ぶかロボットアニメ鑑賞。”宇宙戦艦ヤマト”、”機動戦士ガンダム”といったメカニカルな作品をはじめ、”あらいぐまラスカル”、”フランダースの犬””などの、心温まるファミリー向け作品に子供ながらに魅かれていました。中でも80年代に入り登場した”伝説巨人イデオン”、””戦闘メカザブングル”、”聖戦士ダンバイン”はメカニックもさることながら、個性豊かなキャラクター、中でもそれまで見たことのないリアルな人物描写、演出を際立たせる画角(パースを駆使した見せ方)に衝撃を受けた記憶があります。ちなみにイデオン劇場版(発動編)は、壮大なストーリー、人の業、魂の在り方といった、私自身の人格形成の一端にもなった名作の一つです。

話を戻しますが、湖川作品の何が凄いかと言うと、骨格から筋肉、皮膚のしなやかさまでを無駄のないストロークで魅せ、かつ大胆で力強く、キャラクターの内面がにじみ出るメッセージ性の高い作風が魅力ではないでしょうか。時には淡く優しく、時には濃く逞しい、氏の描く一枚のアートはまるで長編映像作品を見ているような、まさに吸い込まれるような感じさえ覚えます。

到底私が及ぶ領域の方ではありませんが、一枚の作品に込める思い、見る者へ伝えようとする作り方は今後も倣っていきたいと思います。

今晩、イデオン発動編でも観ようかな。

Kitでした。