Kitです。

「描いたい」テーマは数あれど、個人的に「描きたくない」テーマについて。

一番は”残虐”をテーマにしたもの。これまで本業では多くのゾンビゲームに関わってきたので言えるのですが、全体的に「苦」や「死」、とにかく”負”のイメージが強く、作業の間暗く冷たい気持ちに置き換える必要があるので正直精神的に疲れます。”Fun Artist”でもあるKitとしてこういったテーマを用いる際は、表現をエッセンス的な添え物(一部だったり、血の色を変えるなど)とするか、どうしても必要となれば”モノノケ”に変換するなど工夫しています。

二つ目は”悲しみ”をテーマにしたもの。こちらについてもやはりイメージングを行う際、重たい波動を拾ってしまいがちなので、進んで描くことはしませんね。

三つ目は”性表現”。これについては「日頃裸同然のイラストばかり描いてていまさら何を・・・」と思われるでしょうが、Kitの描く性表現はあくまでも「健康的」「情緒的」なエロスであり、露骨なテーマを取り上げることはしないよう心掛けています。対象がグローバルということもあり、特に性表現については原則NGとする地域もあるので、比較的デリケートな題材として慎重に扱うようにしています。

今後いかなるオーダーがあるか分かりません。食うに困る状況になれば描く必要性も出てくるかもしれませんが、極力避けて通りたいテーマであることに間違いありません。ただ、これら三つについては既に「描ける」前提で区分けしているものであり、アーティストにとって初っ端から「描かず嫌い」があってはならないと思います。

Kitでした。