Kitです。

イメージに限っての話なのだが、それを100%出せている、あるいは100%でなくとも出し切れているアーティストはどれほどいるのだろうか・・・ 少なくとも私は出し切れていない。
言ってしまえば限りなく近い「それっぽいもの」なのである。
そう言い切ってしまうのは、好んで私の作品を手にしてくれる方々に失礼と思われるかもしれないが、実際そうなのだ。
平面作品、立体作品、映像作品、これら視覚表現はどれもイメージの具現化方法の一つに過ぎず、しかも脳内で見ている”それ”のわずか一部を切り出しているに過ぎないのである。
やがて出てくるであろう、SF映画にあるヴァーチャル映像作品のようなものが、つまり”それ”に近いのかもしれないが、結局のところそれも”表現技法”としての域を超えることはできないようが気がする。
イメージの世界では確かに見えているのに、そこにいて動いているのに、語り掛けているのにそれを完全に引き出すことができないということは、もしかするとそれは”感覚”では捉えられないものなのではないだろうか。
時間、技術で解決できるものでないということは、学ぶべきものはまったく別のところにあるのは確か。

本当の答えは、寿命を終え思考が量子化した後にようやく分かるのであろう・・・
真実のほんのわずかであっても手に入れたいと、あえて流浪の旅を続けるkitなのでした。